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梅澤治為・大澤恒夫 共編著 『ロースクール 企業法務教材』(信山社,2006)

大澤のあとがきより
 「法科大学院におけるプロセスとしての法曹教育は,まだ始まったばかりである。まして「企業法務」の授業というものは,日本では未踏の地といってよいだろう。残念ながら種々の制度上あるいは実際上の制約があることから,学生諸君も地に足の付いたプロセスとしての勉強に取り組むには,相当の努力を要するのが現状である。しかしわたくしたちは,法科大学院発足の原点に立ち返って,これからの時代を支える熱意に富む若き法曹の育成にチャレンジしたいと願っている。そして学生諸君と一緒に、なぜ法律を学び、何のために法律家になろうとするのか、また、法律家になってどのように人々の役に立とうとするのか、といった根源的な問いに対するこたえを探求してゆきたい。」

目 次

第1編 企業法務総論

企業法務序説

本教材を活用していただくために

第1章 企業法務とは何か

1 企業法務活動の基本的アプローチ  2 法システムの全体像と企業法務  3 企業法務の展開におけるPlan-Do-Check-Action (PDCA)の循環

4 経営者と企業法務の緊張関係  東京地裁平成9年3月13日判決

 

第2章 企業とは何か

1 コーポレート・ガバナンス――戦後日本の企業経営の歴史を踏まえて  ニッポン放送新株発行予約権発行差止事件

エージェンシーコストの理論   日本における社外取締役の機能

2 エンロン事件  3 OECDコーポレート・ガバナンス原則  OECDコーポレート・ガバナンス原則

4 会社の設立と定款 (1)会社の設立  (2)定款   ソニー株式会社  定款

5 資本と株式市場   静岡地裁平成11年3月31日判決

 

第2編 企業が直面する様々な問題と企業法務

 

第3章 企業に忍び寄る重大な不正行為リスク

1 企業と違法行為リスク  2 大和銀行ニューヨーク支店損失事件   大阪地裁平成12年9月20日判決

3 日本航空電子工業株主代表訴訟事件   東京地裁平成8年6月20日判決   不正輸出問題に関する報道

 

第4章 失敗したビジネス契約交渉に学ぶ予防法務

1 契約交渉をめぐる一般的プロセス  2 失敗した契約交渉の教訓  (1)広告代理店契約交渉   東京地裁平成3年10月24日判決

(2)倉庫プロジェクト契約交渉  大阪地裁昭和59年3月26日判決

 

第5章 ビジネス・スキームの策定と戦略法務

1 知的財産をめぐる戦略をどう考えるか  2 方法技術ライセンスとプラント事業をめぐる戦略   東京地裁平成12年4月27日判決

3 技術アイディアの製品化をめぐる知的財産の取り扱いスキーム   東京地裁平成13年4月26日判決

4 戦略法務と予防法務と紛争解決法務   東京地裁平成7年3月28日判決

 

第6章 契約をめぐる問題と紛争解決法務

1 ビジネス契約と紛争解決  2 ソフトウェア開発契約をめぐる紛争と解決のプロセス   名古屋地裁平成16年1月28日判決

3 著作物創作の委託と契約  最高裁平成15年4月11日第二小法廷判決

4 契約履行過程で生じる困難な課題への取り組み―マンション建築工事請負契約   マンション建設工事請負をめぐる紛争事案

民間(旧四会)連合協定の工事請負契約約款

 

第7章 債権不良化の予防,債権回収,取引先倒産への対応

1 債権不良化の予防策   広島地裁平成14年3月20日判決   代理受領委任状等の例

2 知的財産権担保 ●静岡地裁平成15年6月17日判決 ○東京高裁平成16年12月8日判決 ○最高裁平成18年1月24日判決

3 債権回収のための活動とその限界   大阪高裁平成11年5月18日判決

4 取引先倒産への対応   最高裁平成16年9月14日第三小法廷判決

 

第8章 企業の危機と事業の再構成

1 企業における事業再構成と手法  (1)M&A  (2)企業構造の転換  (3)企業の財政危機と再建の基本的考え方

2 危機にある企業と事業再構成 (1)営業譲渡と負債  東京地裁平成15年6月25日判決

(2)事業再編の提携交渉とデューディリジェンス  東京地裁平成15年1月17日判決  東京地裁平成18年1月17日判決

  事業再編をめぐる交渉の破綻  最高裁平成16年8月30日決定

4 敵対的買収と対抗策  東京高裁平成17年 3月23日決定 ○ 東京地裁平成18年2月13日判決

 

第9章 製品安全・消費者苦情への対応

製品安全の企業法務  リコールの実務  消費生活用製品のリコールハンドブック

製品事故  奈良地裁平成15年10月8日判決  

4 企業と闘う企業法務―ユーザーユニオン事件 ○東京地裁昭和52年8月12日判決  ○東京高裁昭和57年6月28日判決

 

第10章  反社会的勢力との闘い

1 企業対象暴力の実態と対応策 ■「平成14年度,企業対象暴力に関するアンケート(調査結果概要)」 ■経団連・企業行動憲章実行の手引き(第7章)

  総会屋への利益供与   東京地裁平成10年10月15日判決

暴力団の加害行為と責任  宇都宮地裁栃木支部平成8年1月23日判決

弁護士への加害と闘い  東京地裁平成9年7月14日判決

 

第11章 企業が直面する刑事事件と法務活動

  企業の安全管理と犯罪  水戸地裁平成15年3月3日判決

大企業が大規模詐欺被害を受けるとき   東京地裁平成15年1月20日判決

  一流企業が組織ぐるみで詐欺加害の主体になってしまう場合   神戸地裁平成14年11月22日判決

  犯罪嫌疑が掛けられた場合  住宅関連資材メーカーのビス強度認定書偽造事件〔報道〕

 

第12章 企業活動と環境問題

1 我が国の環境問題の歴史的な流れ  2 京都議定書   京都議定書

3 環境をめぐる諸事件  (1)小田急線連続立体交差事業認可処分取消事件   最高裁平成17年12月7日大法廷判決

(2)土壌汚染をめぐる事件   三菱地所土壌汚染隠ぺい事件に関する報道

 

第13章 司法,立法,行政と企業法務

1 法の改革  司法制度改革審議会意見書

2 パブリックコメント ■産業構造審議会知的財産政策部会特許制度小委員会  ■「職務発明制度の在り方について」報告書(案)に対する意見募集

3 司法改革における行政事件訴訟法の改正の意義  ●最高裁平成17年9月14日大法廷判決  ■日本弁護士連合会「行政法制度に関する第二次改革の要望書」

4 ノーアクションレター制度 ■公正取引委員会:事業者等の活動に係る事前相談制度  ■事前相談の事例:レジ袋の利用抑制のための有料化の決定について

5 許認可権と参入障壁   福岡地裁平成10年8月27日判決

第14章  企業法務の広大な裾野――競争,個人情報保護,ハラスメントなど

1 競 争   東京地裁平成18119日判決

2 個人情報の保護

(1)個人情報保護ガイドライン  (2)ソフトバンクBB顧客情報漏出事件  ■「個人情報の流出事案に関するソフトバンクBB株式会社に対する措置」(総務省)

○ 大阪高裁平成13年12月25日判決

3 職場におけるハラスメント問題の予防と解決 ■「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上配慮すべき事項についての指針」 (労働省告示)

東京地裁平成12年8月29日判決   横浜地裁川崎支部平成14年6月27日判決

 

3編 企業法務を支えるもの

 

第15章 企業法務とリーガルプロフェッション

1 企業法務と法曹倫理  ● General Dynamics Corp. v. Superior Court (Rose)1994)判決〔抄訳〕  日本弁護士連合会・弁護士職務基本規程第5章「組織内弁護士における規律」

2 企業法務サービスと親子会社,グループ会社   法曹制度検討会(第10回)議事録(司法制度改革推進本部事務局)   グループ企業間の法律事務の取扱いと弁護士法第72条の関係について(法務省)

3 顧問弁護士と企業法務 ●東京高裁平成14年 3月27日判決 ■公益通報者保護法に関する民間事業者向けガイドライン(内閣府国民生活局)

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